今と昔で子どもは変わった?野球現場を見て感じること

最近の子どもは根性がない!?

  • 私たちが子どもの時と比べて今の子は変わったよね
  • なんか昔は良かったよね
  • 今どきの子どもの扱い方がよくわからない

このように今の子どもを昔と比べてしまい接し方や扱い方がなんだか難しくなったなと感じていらっしゃいませんか。

世間でも「最近の若者は…」という声や「根性がない!!」という嘆き声がよく聞かれますが、果たして本当にそうなのでしょうか。

こんにちは、北摂ベースボールアカデミーの井上です。

私は18年間にわたって高校の保健体育科の教員として、また野球部の監督や部長も務めてきました。

2023年4月からは初心者向けの野球教室のコーチをしています。

今回は、野球教室に通う子どもたちの様子やこれまでの経験をもとに「今と昔で何が変わったのか」「子どもにどう接すれば良いのか」についてアドバイスをしたいと思います。

結論:子どもは変わっていない!

「そんなことはない!最近の子どもは昔とは絶対に変わっている」と思う方もいるかもしれません。

確かに、「まったく変わっていない」と断言することはできません。

私が子どもの頃と比べ、周りの物理的な環境が変わりすぎているのも事実ですし(ボール遊びができる公園が激減しています)、大人の子どもを見る目というものも変わってきているように感じます(昔はもっと大人が優しかった…涙)。

ただ、野球現場を見ていると、「えっ、昔と全然変わってない!」「これは昭和の光景と同じ!」と驚くようなことが何度もあります。

そんな場面をいくつか紹介します。

場面1:帰らない!

子どもの頃、学校から帰って遊びに出かけるとき、母親に「18時には帰って来てね」と言われましたが、遊ぶことに夢中になり、その時間に帰らずよく怒られていました。

毎週の野球教室でも、ほとんどの子はすぐに帰りません。

自分たちでコーチに声をかけて、「バッティングしたいから投げて」とか「こっちで一緒に遊ぼう」とか言ってきます。

先日の野球教室でも体験に来た子が終わった後に「もっとやりたい」と大泣きしていました。

なぜ帰らないのか。

理由は「楽しいから」「やりたいから」ですよね。

場面2:勝手に遊びだす!

野球場開放のシーンです。

野球場開放とは、場所と道具だけを用意し、そこに集まってきた子どもたちが自由に遊ぶというものです。

たいてい最後に試合をして終わるのですが、終わっても子どもたちは帰りません。

自分たちで試合を始めます。

使う道具はバットとボールのみ。

ベースはグラウンドに足で描いたり、そこらへんにある石で代替したり、ルールも自分たちが楽しめるように勝手に話し合って決めていました。

私がしたことは「そこにいるだけ」。

余計なことをしたら怒られます。笑

大人が邪魔をしてはいけません。

子どもたちが楽しんでいるのに、大人が良かれと思ってでも介入したらそりゃダメですよね。

子どもの時はこうやって遊んでいたなと懐かしく思いました。

場面3:見てみて攻撃!

指導をしていると、あちこちから「見て、見て」という声が聞こえてきます。

課題ができたら「見てほしい」「褒めてほしい」昔も今も変わらないですよね。

バットに当たったら「ナイスバッティング」、上手に取れたら「ナイスキャッチ」

「すごい!できたね」「先週はできなかったのに、できるようになったね」

やっぱり褒められたら嬉しいですよね。私たち大人も同じです。

なんか大人になってくると、どうしても上から目線になっちゃって、褒めることが苦手になってきます。

「それくらいできて当然だ」とか。

なんでそうなっちゃうんでしょうね。

まとめ:大人がすることは環境を用意すること!

確かに時代は変わってきていますが、子どもの気質や本能的な欲求は変わっていないのではないでしょうか。

変わってきているとしたら、私たち大人の子どもへの接し方や態度ではないでしょうか。

いわゆる「大人の事情」というやつですね。笑

学齢が上がるに連れてさまざな経験をして社会性を身につけていきます。

良いことは褒めてあげ、良くないことはダメだと伝える。

これは大切な大人の役割です。

ただし、必要以上に関わりすぎるのも問題です。

大切なことは、子どもにとっての必要な環境を用意してあげること。

用意するためには、日ごろから子どもの様子をよく観察すること。

そして、用意をしたら黙って見守ること(最低限の安全管理は必須です!)。

子どもは実はよく周りを見て考え行動しているのです。

過度な口出しは不要です。

我慢です。

長い目で、優しい目で、温かい目で、子どもの成長を見守ってあげましょう。

理想的な環境をご希望の方へ

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