スポーツで子どもを伸ばす親の秘訣【24時間ルール】

子どものスポーツのために親ができることは?

子どもがスポーツの試合に出場する。

我が子の応援、いいですよね。

ついつい応援にも熱が入ります。

試合で子どもが活躍すると嬉しくて興奮する反面、子どもが思ったようにプレーできなくてハラハラしたり、思わずカッとなって大きな声をあげてしまったりすることもありますよね。

試合が終わった後、もっと上手にできるように親から子にアドバイス。

親ができることを何でもしてあげたいという気持ち、分かります。

ところが、子どものためを思って一生懸命に説明しているのに子どもは何となくうわの空。

余計にイライラして、親子げんかになってしまうなんてこともあるかもしれません。

「なんでこうなっちゃうんだろうな」
「親ができることってなんだろう?」
「スポーツで子どもを伸ばすにはどうしたらいいのだろう?」

とお困りの方にオススメなのが【24時間ルール】という考え方です。

【24時間ルール】って?

【24時間ルール】とはスポーツライターの谷口輝世子さんが著書の中で紹介しているルールです。

(参考文献)

谷口輝世子(2020).『なぜ、子どものスポーツを見ていると力が入るのかーー米国発スポーツペアレンティングのすすめ』.生活書院

24時間ルールとは、

『試合から24時間が経過してから試合の内容や結果についての話をする。』

というものです。

谷口さんがアメリカの高校で取材をした時に教えてもらったルールで、元々は運動部の生徒や保護者が、コーチと話し合う時のルールです。

例えば試合の重要な場面でベンチに下げられた選手が試合終了後、コーチに「なぜ、自分はベンチに下げられたのか」と質問したくなったとします。

試合終了直後だと選手は感情的な怒りや不満をコーチにぶつけてしまいやすく、建設的な話し合いになりにくい。

そこで、試合から24時間が経過してから試合についての話をしましょうとあらかじめ決めておくのです。

そうすることで、選手もコーチも落ち着いて話すことができ、「これからどうすればよいのか」という前向きな話し合いになります。

親子関係にも【24時間ルール】が使える

谷口さんはこの【24時間ルール】を家庭内でも使ってみたそうです。

谷口さんも自分の子どものスポーツを観戦していて、カッとなったりイライラしたりすることがあり、自分でもこの感情をどうしたらよいものかと、とまどっていました。

試合から帰宅する車の中で怒りたくなったこともあり、自分でもこれはいけないと思っていたそうです。

それが【24時間ルール】を知って、次の日までは話をしないと決めておくと、車中の密室空間で怒りをぶつけたくなることがなくなりました。

「ちょっと言いたい」という気持ちそのものが一晩経つとフェードアウトしていることがほとんどだったそうです。

このように【24時間ルール】を使うと親子間でもつい言いすぎてしまってケンカになってしまうということを防ぐことができます。

せっかく試合をしたのに話をしてはいけないの?

【24時間ルール】は「絶対に試合のことを話してはいけない」という厳格なルールではありません。

子どもとの自然な会話で試合であったことを話すのは何も問題ありません。

大切なのは、試合直後の怒りや感情に飲み込まれてしまうことを防ぐことです。

【24時間ルール】を使って親も子も楽しいスポーツライフを

親も子も一緒になってスポーツを楽しめるようになると最高だと思います。

ぜひ【24時間ルール】を活用して楽しいスポーツライフを送ってください。

谷口さんの書籍ではスポーツペアレンティングという考えに基づき、子どもがスポーツをしている親が知っていると役に立つヒント、親ができることがたくさん紹介されていますので、関心のある方はぜひ読んでみてください。

メジャーリーガーの母も実践していた24時間ルール

2023/8/29追記

元日本ハムファイターズの杉谷拳士さんのYou Tubeチャンネルで24時間ルールについて紹介されていました!

WBCで活躍したメジャーリーガー、ラーズ・ヌートバー選手のお母さんも実践されていたそうです。

【ヌートバーを育てた24時間ルールとは?】世界一のハッピーママの子育て術【超貴重映像】