初めてグローブを使う子がボールを捕れるようになる方法
さあ、子供とキャッチボールをやろう!と思ったけど…。
親子でキャッチボールを楽しむ。
仲が良く、微笑ましい理想の親子関係ですよね。
子供用と大人用のグローブを用意して、いざキャッチボール!
とやってみたものの、思った以上に子供がボールを捕れず、続かないキャッチボールに飽きてしまった子供は違う遊びを始めてしまった…。なんてことありませんか?
はじめまして。NPO法人北摂ベースボールアカデミーの植松と申します。
大阪の北摂エリアにある初心者向けの野球教室で毎週子供たちに野球を教えるコーチをやっています。5年間で300人以上の初心者の子供たちに教えてきました。
初心者の子供たちに指導する中で見つけた上手になるポイントをお伝えします!
グローブでボールを捕れない子が捕れるようになる方法
結論はズバリ
体から離れた所でボールを捕る!
です。
結論:体から離れた所でボールを捕ろう!
「キャッチボールの基本は【体の正面】で捕るんじゃないの?」
と思いますよね。
なぜ【体から離れた所】で捕るのがいいのでしょう?
まずはなぜ、グローブでボールが捕れないのか考えてみましょう。
グローブでボールが捕れない3つの理由
多くの初心者の子供たちと接してきて気づきました。
グローブでボールが捕れない理由は主に3つです。
- ボールがどこに飛んで来るか分からない
- 利き手と反対側は思うように動かせない
- 怖い
理由1:ボールがどこに飛んで来るか分からない
ボール遊びの経験が少ない子供はまずボールがどこに飛んで来るのかが感覚的に分かっていません。
ボールを捕るという運動はボールの軌道を予測して、取りやすい場所にグローブを動かすのですが、初心者の子供はまずどこに動いたらいいのかが分かりません。
さらに、真正面からまっすぐ自分に向かって飛んでくるボールは遠近感がつかみにくく、ボールの軌道を予測するのがより難しくなります。
理由2:利き手と反対側は思うように動かせない
初心者の子供はまずグローブを利き手にはめます。
右利きの子は右手に、左利きの子は左手に。
大人はそれを笑いながら利き手の反対側にグローブをはめるように教えるのですが、子供にとって扱いやすいのは利き手なのです。
利き手と反対の手をつかってグローブでボールを捕るなんてことは初心者の子供にとって普段やらない難しい課題なのです。
理由3:怖い
1番大きい理由かもしれません。
純粋に怖いのです。
当然です。
初めはボールがどこに飛んでくるか分からないのです。
利き手ではなく、反対側にはめた慣れないグローブでどうにかしなくちゃいけないのです。
本能的に痛い思いをしないように逃げるのが正常な反応です。
ですが、ボールから逃げていては捕れるようにはなりません。
グローブでボールを捕れるようにするには?
ではどうしたらよいのでしょう?
恐怖感なくボールを捕れるようにする秘訣は
「体から離れた所にボールを投げてあげる」
なのです。
なぜなら、
- 怖くない
- 距離感がつかみやすい
- 楽しい
からです。
【体の正面】にボールが飛んでくると捕れなかったらボールが体に当たってしまうので怖く感じてしまいます。
捕れなくても痛くない【体から離れた所】に飛んできたボールなら手を伸ばして捕ってみるチャレンジができます。
失敗しても痛くないので。
さらにいいのは、ボールの軌道を横から見るようになるので、ボールが飛んでいく行き先を予想しやすくなります。
正面から飛んできたボールでは遠近感が掴みにくいのですが【体から離れた所】に飛んでいくボールであれば距離感がつかみやすくなるのです。
そして、何よりもいいのが「楽しい」のです!
ボールを捕る遊びは「できた」か「できなかった」かがはっきり分かる遊びです。
【体から離れた所】に飛んでくるボールは恐怖心なくチャレンジできます。
何度かチャレンジしていたら必ず捕れて「できた!」という喜びが味わえます。
それが、「またやりたい!」という意欲に繋がって楽しくなっていきます。
夢中になって遊ぶ子供と一緒に遊ぶことほど大人にとっても楽しいことはありません。
【体から離れた所】の目安は、子供がグローブをはめて手を下ろしたグローブの位置から体の外側に10~30cmあたりです。
子供がちょっと手を伸ばせばグローブが届く位置から始めて、捕れるようになったらさらに外側に離して動いたり追いかけたりしないと届かない場所に投げてあげると子供のチャレンジ精神に火がついてどんどん面白くなっていきます。
さらに上手くなるおすすめ練習方法3つ
【体から離れた所】に投げてあげることで子供はボールを捕れるようになり、楽しくなっていきます。さらにボールを上手に確実に捕れるようになるためのオススメの練習方法をご紹介します。どれもグローブの扱い方が上達することを狙いとした練習です。
ニギニギ
グローブでボールを握ったり離したりします。
初心者の子供はグローブで掴むのではなく、お皿にボールを乗せるようにしてボールを捕ろうとします。
グローブの中で手を握ることでボールを掴むことができることを教えてあげてください。
初めは上向きでボールを握ったり離したりする感覚を確認します。
掴む感覚が分かってきたらグローブを下向きにして、開くとボールが落ちる状態で離してすぐに掴めるかチャレンジさせます。
ちょっと難しい課題に挑戦させると、楽しく遊びながらグローブでボールを掴む感覚が分かるようになっていきます。
グローブで投げ上げてキャッチ
グローブで持っているボールを上に上げてもう一度グローブでキャッチします。
初めは数センチ、グローブから離れただけでOKです。
落とさずにグローブで掴めたら大成功!
うまくいくと子供は自然ともっと高くやりたくなって、数十センチ~数メートル上に上げてキャッチする遊びを始めます。どんどんチャレンジさせましょう。
また、あえて一度ボールを地面に落とし、ワンバウンドさせてからキャッチするなどの課題を与えてあげるとキャッチボールだけでなく守備でグローブを使う練習にもなってオススメです。
遊びながらグローブの扱いがメキメキと上達していきます。
グラブトスでキャッチボール
さらに発展させて大人や子供たち同士でグローブを使ったキャッチボール(グラブトス)をして遊びましょう。
相手がいることで難易度が上がり、様々なボールの軌道もたくさん経験できるので、ボールが飛んでくる場所を予想して動く能力が鍛えられ、グローブでボールを捕る対応力が飛躍的に高まります。
初めてグローブを使う子がボールを捕れるようになる方法
いかがですか?
「これならできるそう!」
と思っていただけたらうれしいです。
ぜひ一度お試しください。
ポイントは
【体から離れた所】で捕る練習から始めよう!
です!
親子で楽しい野球ライフのスタートを!